みそかす日記

映画とか本とか美術館とか飲み屋とか。日々のけだるげな記録

油断してたらうちにも牛乳石鹸があった。

牛乳石鹸のCMがえらいことなってると聞いたので、見てみた。
https://youtu.be/CkYHlvzW3IM


CMって、一応は商品を買ってもらうことを目的に作るんじゃないかと思うのですが、これ見て買いたくなるの??
🎵牛乳石鹸よい石鹸~じゃダメなんですか。

あと、これ、がんばるお父さんを本当に応援してるんかな。応援された~ってお父さんがたくんいるなら、まぁそれはそれでいいのかなとも思いますけど。

お父さんの葛藤を表したいんだろうな、ということはわかりました。
自分のお父さんのように、ちゃんと親父してるかなって心配なんだよね?多分。

でもさ。
「時代に流され唯々諾々と『マイホームパパ』やってますが、これでいいのかな」と悩んでいるのは理解できるとして、「え?子どもかわいくないの?あんたが帰ってきてお風呂上がるまで待ってるような子だよ?」ってまず思った。いや、かわいくないならそれでいいけどさ。

ここで気になるのが、「正しいのか」という表現。こういう価値表現はそぐわないと思う。
このまま受け取ると、マイホームパパは「正しくない」と言ってるようにみえる。
でも結論は、洗い流そ、でむかしの頑固親父に俺はなる、みたいな決意があるわけでもない。
ケーキもプレゼントも買って帰ってる。

しかも、このお父さん、ちょっと子どもっぽいというか、なんかふてくされてるみたいに見える。

部下はたしかに叱られてたけど、このお父さんは部下に泣きつかれたわけでもなさそうだし、部下は死にそうに落ち込んでるわけでもなし、明日でいいんじゃないの、という気がした。
真剣に話聞きたいんだったら、スマホしまっとけば?とかいろいろ思う笑

ともかく、息子の誕生日をあえてすっぽかすことで「父親らしさ」を表現しようとしてるように見えてしまった。
その口実が仕事(部下)。

仕事と家庭の板挟みになっているのではなくて、あるべき父親像と現実のギャップが問題なわけですね、このお父さんにとって。
仕事のために家族との時間が犠牲になってしまう、という葛藤とは次元が違うと思います。

しかも「あるべき」父親像が若干古い。
昭和の親父(このお父さんからすると、1.5~2世代前じゃないか)賛美ならそれでもいいんですけど、実現は今の時代では当時よりさらに負担だと思うよ…。

どことなく、強い奥さんに対する批判が透けてるのもシャクにさわるんじゃないかと思うんですが、どうでしょう。
奥さんの描き方もかなり適当な気がするし。

あとね、個人的には、かなり暮らしが良さそうなのがちょっとイラッときたね。飲み終わっても子ども起きてるような時間に帰れて、しかも家すごいキレイ。牛乳石鹸使ってねえだろ、サボンドマルセイユだろって。なにが不満やねん?って笑

結論としては、

このモヤモヤ石鹸で洗い流せるかい!

と思わせちゃったらダメだよねってことかな。

メッセージそのもの(がんばるお父さんを応援する云々とCM外のところに書いてある)は良いと思うのですが、表現が難解というか、かなり好意的に考えないとわかりにくいなぁと思ったのでした。

サボン・ド・マルセイユ オリーブ 100g×5

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