映画 オリエント急行殺人事件
これ、もうネタバレにもならないぐらい有名な話ですが、一応書かないでおきますね。
外見はりっぱで(ひげもすごい)、デビット・スーシェに慣れていると「んんん」という気にもなりますが、まぁそれ自体はそんなもの、と思えます。
なんというか、ものすごい派手な映画でした。
最初にダンサーという人が突然武闘(not 舞踏)を始めた時はびっくりしました。あれはなんだったのかしら。もう原作読んだのがずいぶん前なので誰なのかもよくわからず、ぽかーんとなりました。あの方がポルーニンなのね。美しい身のこなしですが、すごい派手。
まず登場人物の造形として、ポアロが格闘しちゃったり怒鳴ったりしちゃったりして、「???」というところがありました。原作に寄せなきゃ駄目というものでもないし、おもしろい作りにしようとしていたのだろうとは思います。
オリエント急行に乗り合わせた容疑者は、人によってはあんまり出てこなくてもったいない。
また、展開が早いからか、ご都合主義みたいなたたまれ方に見えました(その人の過去どうやって調べたの?みたいなところがいくつか)。もうストーリーがあまりにも有名なので、そのへんは割愛したのかもしれないですね。
とはいえなんせ、やっぱり俳優陣が豪華だから、それで画面はもつんだなぁと。最後の晩餐みたいなシーンもとにかく豪華でしたね。
あと、ちょっと舞台っぽいかんじかな。大げさというのか、そんなに大声で言わんでもみたいな。
これ一本としてみれば、楽しんでください!のサービス精神満点の映画だったと思います。
原作への思い入れが強い方は、「あれも違う」「これも違う」「こんなのポアロじゃない」「ナイルではまだ死んでない」となると思いますが、そういうのも含めて楽しめる方は格闘も辞さない新しいポアロが見られて楽しいのではないでしょうか。
私はジョニー・デップ好きなのですが、なんか嫌な顔になってきたなぁと心配しています。役のせいだけじゃない気がしましてな…。
新装版が出ています。